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5-13。

  24, 2013 13:53
そう言えば作るだけ作って置いてきたけど……どうかな、食べてくれてるかな……。
思いながら会場の入り口を見ていたら顔を出す黒ずくめの三角帽子。

「とりっくおあーとりーとっ。おかしくださいっ。」

「ハッピーハロウィーン。あはは、魔法使い二人目ー。」
シーツお化けやザントマンよりはずっとちゃんとした仮装だ。かわいい。

「はっぴはろうぃーんだよっ!
あはは、魔法使いさんぼくで二人目だった~。」
「くれないといたずらしちゃうぞ~」そして向けられる杖の先端。

「いたずら、こまる!あはははは。」
と両手を挙げて降伏のポーズ。
ちゃんとしたお祭りをしている気持ちになって、嬉しくなる。

「いたずらこまる~?じゃあお菓子いただきだよっ。あははは。」

「ん、好きなの持って行って良いぞー。」
声からして女の子か?
あっと。注意はしておかないとな。
「青い奴は辛いのとか入ってるからそれだけ注意しろ。」

「どれでもいいの~?どうしよっかなー。」
「青いのは辛いのかぁ……じゃあやめとこーかな。」
「このピンク色のにするっ。これちょーだいっ。」

「よし、じゃあ、はい!」
笑顔でピンクの袋を渡す。
なんだろ、なんだろう。楽しい。楽しいな。
窓の外に出たみたいな。
普通になれたような。
嬉しい。

それはそれとして。たしか会場から出てきたよな。
「ちょっと聞くけど、ミートパイ食べてみたか?中にあったの。」
「あれ私が作ったんだけど……まずくなかったか?」

「あ、あれ君が作ったやつなんだ~。」
「ううん、すっごいおいしかったよー。料理上手だねっ、パイ生地って上手に焼くの難しいのに。」

「そ、そうか、うまかったか。よかった。」
「いやまあ小さい頃から作ってるからな。慣れみたいなもんだ、うん。」

美味しかった評価を聞けてほっとする。
残されてたらイヤだから見にもいけてなかったけど……これなら机片付けるときに覗いてみても良いかな。

「またこういうことあったら作るからさ、ええと……。」
「食べたらまた感想聞かせてくれな。」
その声かけに笑顔で頷いてくれる。

そして「また」といって別れる。
会場に戻っていく背中を見ながら思う。

またが、また繋がりますように。


そう思っているところに声がかかる。
「こんにちは!
えーと…トリック・オア・トリート!してもいい…かな?」
とと、お客さん。今度はミイラ男か。

「あ、ハッピーハロウィーン。」

「はっぴーはろうぃーん♪」

「おう、いいぞ、どんどん来い来い。」

「あ、トリック・オア・トリートして良かったんだ!
じゃ遠慮なく……」
そう宣言すると包帯をぐるんと振って、ミイラ男が脅してくる。

『お菓子をくれなきゃぐるぐる巻きのミイラにするぞ~ぉ!』


「おおお……。おー。」
思わず拍手。
なるほどーこうやって脅かすのか……。
よし、来年は脅かす側にもなってみよう。

ん?でも今……。
「おい今お前同じくらいの子供なのにとか思わなかっただろうな。」
「こう見えて私はしっかり大人なんだからな。」
言いながら胸を張る。
見た目……はあんまり変わらないけど、ええと身長……もちょっと負けてるかも知れないけど。
でも私の方が大人なはずだ。多分。


「だから私は上げる側なの、わかったか?」
「わかったら持って行ってもよろしい。」
こういう事はきっちりしておかないとな。

「僕と同じくらいの年なのにって思った!」
案の定やっぱりか!
そして続くつっこみ。
「僕は人間で言うと今12歳くらいなんだけど君はいくつなの?」

「えっ……。ぇ、いや、えっと…………じぅ。」
「じぅ……よんさい。」
言いながら目をそらす。ほんとはまだ12だけど……。

「だから私の方がお姉さんなんだからな!」

「うん、よくわからないけどわかったよ。」

うんうん、分かればよし。

「じゃあこの赤い袋を貰うね。お返しに――――」
そう言いながら机に置かれるチョコレート。
「やっぱり同じくらいの年の女の子を脅して貰うのって悪い気がするから、僕もあげるね!」

こいつちっともわかってねぇー!

「いや、だから!」とこちらの言葉を言い切るより早く。
「ありがとう、それじゃまたねー!」
と手を振り人混みに紛れる……。

……なんなんだあいつは。
アレか、これもいたずらの一環か……?

ちっと舌打ちして、置いて行かれたチョコを一つ口に運ぶ……。
おいしいじゃないかこの野郎……。
覚えてやがれ!


それから少し。
辺りも暗くなって。
「何人か来てくれたし、おみやげも残せそうだし。」
そうやって独りごちる。

頑張ってみて……良かった。
今日一日で来てくれた人達のことを頭に思い浮かべる。
みんな笑顔で帰ってくれた。
なんだろう、きっと私の方がずっと嬉しい。

これがきっと……普通のことなんだ。
凄いなぁ……。


ふいにかすかな足音。
次のお客さん?と振り返るとそこには桃色のなんか。

「トリック・オア・トリート!PKer(pinker)のお出ましで御座る!!お菓子かPSか身ぐるみか、悪戯か、作成枠か!!好きなものを出すが良い!!!」

「わぷっ!なんだぁ、花……?」
宣言と同時に投げつけらた花びら。

「てめぇいきなり何しやがる!いたずらしながら菓子をよこせもあるか!」
「とっとと帰れ!」
言いながら手近なモノをひっつかんで投げ……あ、これはクッキーか。
ええとええと。キャンディーやチョコもダメだし、カップも痛いだろうし……。

これだ!
「てめぇなんざ自分の花びら喰ってろ!」
飾っておいた花瓶から花を引き抜いて投げつける。

「あたっ!」
おお、当たった。

「むうっ!よもやこの拙者が、花を投げられるとは。」
「いやだい!いやだい!今日も花びら!?拙者だってハンバーグとか食べたいやい!!」
言いながら明後日の方に逃げて行く。

…………なんなんだあいつは。
今日もってことはいつもは花びら食べてんのか……?
ならもっと穏便にこいよ……。
わけわかんねぇ。


首をひねっているところに再びのお客。
「トリックオアトリート!!」
「お菓子くれないといたずらするわよ!!」

おおー。狼男……女?だー。
とびっくりしたのもつかの間。
視線が少し下がって止まる。

「何喰ったらそうなるんだ……?」
思わず小さく呟いて、自分の胸を見下ろす。
あんまり年齢変わらなさそうに見えるんだけどな……。

いやいや、これから、これからだ。そのはずだ。

「そんなこと言われても、私にはようわからん。」
考えていたことを見抜かれたのか、正面から言葉をぶつけられる。

「あ……ごめん。」
血が冷たくなる感触。
……そうだ。それが嬉しい事なんて、誰が決めた?
便利だって言われても、私は全然嬉しくない。

つい、じゃ許されないのは自分が一番よくわかってるはずなのに。

「……っと、悪い。」
思考を端に追いやり、待っている人に型どおりの挨拶を返す。
「ハッピーハロウィンー。来てくれてありがとう。」
「どれにする?この青いのは辛い奴とか入ってるから、それだけ注意な。」

「じゃあ赤いのを貰うわね!」
「ん、はい、どうぞ……。」

とても笑顔は作れないまま、クッキーを渡す。

「ありがとうね!」

笑顔を返して、受け取ってはくれたけど。

それ以上、なんて声をかけようか考えている間に行ってしまった。
……せっかく楽しいイベントのはずだったのに。
嫌な気分にさせてしまうなんて。

しゃがみ込んで、ため息を吐く。
なんで、終わり際になって。
自分がされて嫌なことをするなんて。

少し年上に見えたあの人はどんなに不快な思いをしただろう。
自分がされたときの気持ちを思い出すから、余計に自己嫌悪。


落ち込んでいる私の所に、変なのがまた来る。

「おようよう、帰り支度も済んだ頃合でござっかな?」
「さっきはすまんかったな。わすれててそのまま去ってしまったが今丁度、招き入れる側で参加してた輩に、
今日はお疲れ様って菓子を配っているっていう町内会の大人さんポジションを勝手に買って出てる所で御座る。怖くない知らない大人だよ。」
「なんとも、色々遅くなってしまったが。どうせこのままさっと帰るのなら、最後に悪戯狼藉野郎から菓子をふんだくっていくがよいぞ。」

そう一方的に話してくる。
「…………。」
なんて返したらいいのか分からなくて、複雑な気持ちのまま黙っていると。

「ほれ。」
花びら菓子と、シロップ瓶を抱えた妖精が頭の上にちょこんと載せられる。
目を白黒させているとさらに。
「お疲れさん。君かわいいね?何処攻め中?作成枠持ってる?」
さっき私が投げた花も追加で載せられる。

「っと……花も返したし。んじゃ、達者でな。」
最初から最後まで一方的に話していってしまった。

あまりの流れにそのまま固まっていると妖精が頭からおりてきて、首をかしげる。
「おい、飼い主かなにかしらねーけどいっちまったぞいいのか?」
問いかけに逆方向へかしげられる首。
そのままおもむろにシロップ瓶の中身を吸い始める。

「……それ私のじゃ……いやいいけど……。」
しばらく、シロップを吸う妖精を眺める。

…………もしかして元気づけようと……してくれたの、かな……。
5分ほどしてからようやくその考えに思い至る。

だったら悪いことしたかな……。
ハンバーグとはいかないけどクッキーだけでも渡した方が良かったかな。

シロップを吸い終わった妖精はふらふらと浮かび、川の方へ向かっていった。
家があるのかさっきの飼い主がそっちにいるのかは分からないけども……。

見上げればすっかり暗くなった空。

大きくため息一つ。
「……帰ろ。」
誰にいうでもなく言って、片付け始める。

余ったクッキー。キャンディー。二種類のチョコ。花びら菓子。
あげたものと、もらったもの。

良かったことだろうか。
良くなかったことだろうか。

わからない。

そっと裏口から入って机を返却する。
薄暗くなってからはカボチャランタンに火が灯され、いよいよ盛り上がりを見せる会場。
その楽しげな雰囲気は、賑やかな光景は、笑い声の集まりは。

やっぱり窓の外に見えた。

ENo.206 アリエス様
ENo.883 リオン様
ENo.240 春蔵様
ENo.556 シトロン様
をお借りしてます。
来てくださってありがとうございました!

ハッピーハロウィン!……でした。
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どどっと一気に更新。
二回目の日記から載せてなかったので都合十回分ほどどばっと。
日記ログとか嘘も良いところですね。

偽島麻子の時にはキャラ性もありイベントごとにはほとんど参加できませんでしたが、
今回は自分でもなかなかがんばれてるかなと思います。
それでも人に触れちゃいけない設定付けてしまってる辺り業が深いですが。

誰も来なかったらどうしようはまんまPLの心配でもありましたが多数ご参加いただいてありがたいことです。
日記もそうですけど反応がない=応援するのは自分だけなわけで。
自己満足な以上自分以外の方に応援をお願いするのもおかしな話ですが。
自分の世界観ひゃっほーとかとにかく作るのが楽しい!という境地ではないのでなかなか厳しい物があります。
そういうわけでいつも反応ありがとうございます。
もう少しやりたいことがあるので良ければまた見て頂けると幸いです。

絵はスキャナが壊れたこともあり気持ちダウン気味。
一応隣室に複合機はありますが夜とか寝てる人がいるときは使えないわけで。
かといって今からフラットベットスキャナかうのもなんだかなで。
壊れたスキャナはTWAIN32での接続なせいで8への移行に問題があったのもありますし、紙を使い切ったら完全デジタルの思惑もありますし。

PCも秋にはかう!といいながら冬になりつつありますね。
負荷のかかる3Dゲームはしませんが5年は戦いたいのと後半スペック不足で悩まされたくないのでミドルエンドぐらいを狙ってます。
が、使用用途は負荷のかかる順に絵、音楽、ネットと絵以外はタブレットで十分、絵を入れてもグラボはいらないレベル……。悩ましい。
いっそノートにしてもいいんですけどそれはそれでコードをいっぱいぶら下げるのはイヤだし値段に対して性能が低いし……。悩ましい。

XPなので春までにはどうにかしないといけませんが……さて。

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